いつかあなたの明けぬ夜が明けますように祈っている【2006/08/18 08:03】

ある人の日記をずっと見続けてきた。書かれている内容はご自分の病気について書かれていることが多く、だが、前向きな考えや何もかもを受け入れる姿勢が好ましく、見守っていたいと思わせる人だった。それは今でも変わらない。だが、私は私として彼女の書かれたものに言及することは危険だと思っていた。私は真性の病気ではないが、一時危うい所までいったことがあり、なるべくなら似たような性質の人には近づかない方がいいのではないかと思っていたからだ。自分も傷付くだろうが、その人までも傷付けてしまうのではないかと危惧したからである。しかし、それでも、書かれている事で何かを語りたくなる。そこで取った私の行為が「友に代弁してもらう」という形式の言及だった。

私は、小説を書くので、作り上げた人物像で物事を考え行動することができる。とはいえ、作り上げた人物も私自身に他ならない。プロフィールで多少の嘘は提示するが、考え方はオリジナルと全く同じだ。ただ、物言いが他人から見れば少々違うというだけであり、物静かな人物を設定すれば、それだけ冷静に物事を見ることができるようになる。つまり、リアルで他人に接するときに、仕事上の相手に接するのと、家族に接するのとが違うような接し方をウェブ上でやっているというものなのである。それを人は時には非難するだろうが、よく見れば言っている事は同じなのである。ただ文体が違うだけで。

そして、件の彼女である。その彼女の書いたものを、私は私の作り上げた人物と一緒にずっと見つめていた。途中からは日記を読まないようにしていたが、はてブを使い出してからは時々誰かがクリップしていることもあり、つい覗いてしまっていた。私は直接接触したことはなかったが、間違いなく私は彼女を傷つけてしまうだろうと思ったので声はかけなかった。そんなことはないともしかしたら彼女は言うかもしれないし、恐らく、彼女なら傷ついても私を憎むということはないだろうとは思った。が、しかし、私の方が相手を傷つけるということに臆病になってしまっていたので、彼女だけでなく、今でも誰かの書いたものに深く言及することはできていない。とくに私を特定できるような書き方では。

そんなある時、彼女が別れた人の思い出を語り、そして、相手と過ごした何気ない思い出を楽しかった、幸せだったと書いていた。

私も一歩間違えばこんなふうな思いを抱いてしまうことになったと思う。私も一時、家族のことなど考えられないほど自分のことしか考えられなかったのだから。だが、私は彼女とは違っていた。だがしかし、だからといって彼女が駄目なのだとは言わない。ただ私は病気にはならなかったというだけで、病気になってもおかしくはなかったけれど、結局は立ち直れたわけだから。では、何故、私は立ち直れたのか。

今はもう削除されてしまった日記なのだが、こんなことを書いている人がいた。

あと、自分についてばかり考えるというのも、あまり好ましくない。むしろ自分とは別のもの、たとえば対話している相手であるとか、いらいらする社会についてだとか、近所のかわいい猫のことだとか、全く無関係なことを考えるようにする。webの世界ではとかく批判されがちだが、"自分を棚に上げる"というやり方が非常に有効だと思う。"自分を棚に上げる"無神経な人は、むしろ精神的にも図太く感じる。


それは確かにそうなのだが。だが、その「自分を棚に上げる」ということがどうしてもできないから心の病気になってしまうわけだ。私の場合は棚上げにできるようになったから病気にはならなかったのだろう。しかし、昔は確かに棚上げができなかったのだ。とは言うものの、できなかったというわけではなく、他人が棚上げしているのを許せないという性格だったのだ。つまり、自分は棚上げには絶対しないぞと思い込んでいたわけで、そのせいで数年前に心の病気になりかけたわけなのだから。
私にとって幸いだったのが、傍にいる家族が棚上げ人間でもあった。だから、その影響で棚上げも許せるようになった。そうでなければ一緒に暮らせない。そういうこともあり、彼女の旦那さんも棚上げにできない人だったんじゃないかと、勝手にそう思ったのだ。

散歩をするというのは確かに私にも有効だった。病気の時に家族に「外を歩いてこい」と言われて、それでだいぶ楽になったこともある。だが、ネットでも確実に癒されてたんだよ。遠くにいる友達からのメールで救われていた。友達の日記で慰められていた。ネットで吐き出して、それを読んでもらって、いろいろ優しい言葉をかけてもらって、それで立ち直った。だから、私にはネットは必要だったんだ。
もちろん、それが全ての人にあてはまるとは思わない。私の場合は心の病気がまだ軽かったから、だからそれでもよかったんだろう。それに重い場合はネットとかもよくない影響は出る事は確実だろうから。

だから、彼女がしばらくネットをお休みするのは悪いことではないと思う。私という存在は彼女をきっと傷つけることしかできないと思うので、直接には声はかけないし、もう私の作り上げた代弁者としては語ることもないと思うので、思い切って「私」としてここにあなたへのメッセージを置いておくことにする。たとえ読まれなくても、それでもどうしても気持ちを伝えたいと思ったから。これも偽善であるとわかった上での行為でしかないとわかっていても、それでも…

いつかあなたの明けぬ夜が明けますように祈っている。心から。

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